資料 助産婦業務調査報告から
A.調査の目的・方法・対象,および助産婦の就業実態
鈴木 雅洲
1
1全国助産婦学校協議会
pp.528-533
発行日 1978年8月25日
Published Date 1978/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205421
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1.助産婦業務調査目的
全国助産婦学校協議会(会長・小林隆)は,昭和51年度総会の決議により全国助産婦学校協議会助産婦業務検討委員会(委員長・鈴木雅洲)を設立し,助産婦業務の実態を調査し新時代の助産婦業務内容の再整理と業務確立を目的とし,他面,全国における助産婦要員数の過不足を検討し,これに基づいて助産婦教育体制の確立を目的として,この調査を行なった。
最近,医学は著しく進歩し,とくに産科学の発達は急速であり,それに伴って産科医療も診断法の進歩,治療法の発達により大きく変貌した。その結果として,妊産婦,胎児,新生児の健康状態も改善された。産科医療の発達に伴い助産婦業務も急速に進歩した。核家族化の促進,勤労婦人の増加,生活環境が胎児におよぼす影響など,母子保健問題が複雑高度化しつつあり,母子保健活動推進のためには広範で深い専門的教育を受けた助産婦への期待が増大しつつある。社会的にも人の生命がさらに尊重されるようになり,わずかな過ちも許されなくなり,助産婦の責務もさらに重大になった。
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