助産婦の仲間を訪ねて・12
—東京の下町で老舗の味で勝負する水落ユキさんの場合—今日的開業助産婦の旗手として
藤原 美幸
1
1帝京大学病院
pp.362-365
発行日 1976年6月25日
Published Date 1976/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205053
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■年間200を超える取り扱い分娩数
昭和50年度の厚生省統計によると,全国の届出助産婦総数は26,867人となっている。このうち助産所に就業している者は13,885人とあり,更にこれを助産所開設者でみると4,482人と,全体の2割にも満たない状況となっている。開業助産婦から,病産院の就業助産婦への移行傾向が如実に現われているといえる。いっぽう出生時の立会者別にみると,医師による立会が市部では90%以上となり,残りの10%以下を助産婦が立会っている。
以上のことからも,助産所分娩が近年いかに減少しているかは簡単に察することができる。都内においても例外ではなく,助産院の看板はあっても訪問指導だけを業とする助産婦が多くなり,分娩取り扱い数は漸減の状態である。
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