特別掲載 新方式による乳房マッサージ
第4章 臨床応用
pp.22-32
発行日 1969年2月1日
Published Date 1969/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203700
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文政10年(1827二の大阪の太田晋斎が著わした 「按腹図解」を見ると「乳汁不下療術」と題して一図を掲げ,次のように記している
乳汁不下(いでざる)に種々の差別ありといえども,其大概四つあり.一は乳根凝結し乳房発熱(ほめき)青筋緊張(きつくは)りて出兼るもの,二三次療すれば快よく出るものなり.二は外形は勢いよくみえ,乳根に凝結すこしもなく,乳房発熱(ほめき)なく青筋薄きものは出ず.療して効なし.三は乳根凝結なく乳房濡(なん)慢発熱(まんほめき)青筋隠れて見えざるものは,療すれば倍(ますます)出ぬようになる.かならず療すべからず.四は外形は勢なく,乳房乾燥青筋微(かすか)なれども,少し是れは乳根に小盃(さかずき)を伏せたる如く,根柢(ねもと)あるもの,程よく療するときは,能(よく)出ずるものなり.故にこの四道を熟診して療治すべきなり.
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