現代のカルテ
岸派の解散の前後
永田町山人
pp.48
発行日 1962年12月1日
Published Date 1962/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202460
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派閥の解消は,いままでに何回か論ぜられ,政治家も国民も,派閥のないキレイな政治を待ち望んだのであった.ところが"党の近代化"とか"派閥の解消"のスローガンは,内閣をはじめてつくるときには必ずかかげられながら,実行されたためしはない.たまに派閥解消を宣言しても,何かを口実に,実際の派閥は残しておき,形式だけ解消というかたちになるのが常だった.
いまの池田内閣も,一昨年にはじめて内閣をつくるときに,"派閥の解消"を謳い文句の一つにあげた.ところが,俗に8個師団といわれる党内の派閥はその後一向に解散されず,実力者を中心に,依然として派閥によるカケヒキ政治が行なわれていることは,周知のとおりである.
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