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大阪で助産婦さんら表彰さる—ナイチンゲール記念事業として
遠
pp.46
発行日 1961年6月1日
Published Date 1961/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202145
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快い風に柳の糸がまきあげられて澄んだ5月の空に新緑が匂うといつた大阪城界隈.ひとときナイチンゲール讃歌がひびいて,府職員会館には晴れやかな看護関係者の顔が集まつていた.5月6日(土),ナイチンゲール記念大阪府知事看護事業功労者表彰式は数えて第10回,今年も助産婦の山崎シズさんはじめ10人の保健婦,助産婦,看護婦が報道関係者のライトを浴びながら次々に知事代理の手で記念章を首にかけてもらつた.十字を象りながらも華麗な意匠をもつたその記念章は大げさでもなく厭味でもなく,清潔に被表彰者の活躍を飾つていた.いずれも,まだ若いといつた方が当るような方たちで,こうした表彰につきものの御老人御引退記念とはまるで無縁のはつらつさが参会者に感銘を与えていた.
明日といわず,今日ただ今からの夫々の職場で第一線に立つて働らきつづけてゆくといつた人たちにこの激励の表彰のあつた事は意味深い.司会の表谷シズエさんはじめ会場の人たちの胸にも同じ記念章が輝いていたのも,この表彰式典の伝統のようなものをうかがわせて,和気満堂のたのしさが府下学生によるアトラクションにもあふれていた.
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