アンケート
新生児は小児科に移さるべきか?(続)
貴家 寛而
1
,
村岡 八千代
2
,
木下 佐
3
,
鍋倉 正夫
4
,
園田 アヤ子
5
,
大島 正雄
6
,
青柳 かくい
7
,
小林 敏政
8
,
俵 アイ
9
,
大橋 昭
10
,
武田 トモヱ
,
安達 寿夫
11
,
小国 親久
12
1福島医科大学
2日赤産院
3東邦大産婦人科
4九大医学部産婦人科
5大阪赤十字病院
6母性科学研究所
7青柳助産院
8都立大塚病院産婦人科
9俵助産院
10新潟県湯沢診療所
11東北大産婦人科
12北大産婦人科
pp.45-48
発行日 1961年1月1日
Published Date 1961/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202062
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移さるべきではない
この問題は最近我が国に於ても未熟児の保育という問題から派生して大いに議論されてきているもののひとつである.本質的には産科とか小児科とに区分されるべきものではなく,両者の協力によつて,管理されるべきものであるが,我が国に於ける夫々の科の発展の歴史的な背景,それにつらなる医療勤務者の考え方,又現在に於ける施設の大小,患者の社会的,経済的条件,看護婦の質等によつて強く左右される面が多いが,私としては現在の我が国の状態から言つて新生児は小児科に移さるべきではないと考えている.少なくとも新生児の期間は産科に於て管理し,退院の前後から小児科の育児指導をうけるようにする.病児や異常の場合には小児科だけでなく他の科とも相談し,最も良い方法をとるべきであろう.産科とか小児科とかなどと議論する前に自分の心の中の偏狭な気持に対して反省してみる必要はないであろうか.
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