口絵解説
賛育会あれこれ—病院新装にあたつて
木下 正一
1
1賛育会病院
pp.6-7
発行日 1960年10月1日
Published Date 1960/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201996
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賛育会病院といえば,お産の病院として全国的に知られています.古くから未熟児施設をもち,乳幼児外科の病院でもあつて,長野県下の豊野病院や静岡県下の東海病院とは,同じ社会福祉法人賛育会傘下の姉妹病院として経営されてきました.
そもそも,賛育会の発生母胎は東京大学の基督教青年会で,大正6〜7年頃にさかのぼります.創立来の院長河田茂博士は篤信のクリスチャンでしたし,会の関係者にもクリスチャンが多く,そこから賛育会事業の博愛精神が育てられた事は疑いもないことでしよう.東京本所のスラム街に,町工場を借りて発足した慈善産院が,助産総取扱数では東洋一といわれるに至つたのも,博愛の精神に由来する賛育会病院の性格を雄弁にものがたっています.
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