母子健康センターだより
滋賀県中主町より
川尻 志げ
1
1中主町と母子健康センター
pp.30-31
発行日 1960年9月1日
Published Date 1960/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201985
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当中主町は琵琶湖に面し鉄道沿線より5キロ隔る平坦地で,人口約1万の純農村であります.当センターは町の中間に土地ぐるみ総経費430万で建築費322万,土地50万,その他雑費6万,備品費として52万を要した洋館建で玄関を入ると先ず左側が管理室,大集会室,栄養指導室,男女便所,廊下を隔て準備室,分娩室,調理室,洗面場及び洗濯場,入浴室,小使室,右側指導室,畳の間3床,ベッド2床と5ベッドよりなり備品として蒸気消毒鑵,シンメルブッシュ鑵大小2個,内診台哺育器,顕微鏡等健康センターとしての面目は立派に出来ております.先ず指導部門と助産部門とに分けまして指導部門としては月1回宛第1月曜日に乳児検診,第2月曜妊婦検診,第3火曜妊婦栄養料理講習及び受胎調節指導日として定めてやつております.乳児検診には保健所の先生,妊婦検診には町の嘱託医と助産婦料理講習は保健所の栄養士さんを招いてやつております.人員構成は町内医師3名と助産婦13名となり選挙によりまして1名管理人としてなつております.勤務は13名が交代で1昼夜当直し妊婦は各受持の助産婦が分娩介助をし当直助産婦が助手として行います.昔から3人寄れば文珠の智恵が出るとかほんとうに主任助産婦と当直と沐浴に来ておればその方とが手伝うと少々の不安がありましても成し遂げられます.
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