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35年度助産婦会通常総会にのぞんで
能渡 恪子
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1日赤産院助産婦学校
pp.46-47
発行日 1960年7月1日
Published Date 1960/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201951
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去る4月18,19,20日に行われた日本看護協会主催の昭和35年度助産婦通常総会に助産婦学生として傍聴いたし,学生として考えさせられた事を述べさせて戴きます.希望に胸をふくらませ当助産婦学校へ入学して早や1カ月,入学して間もなく先輩諸姉の活発な活動及び御意見を拝聴させていただき感謝致しております.
助産婦の絶対数が少い事の為に難題な諸問題が持ち上げられ,これからの助産婦の危機とでも云いましようか,そういつた現状にある事を知りました.お話によると現在より少い年数にして助産婦を養成しようとする考えが噂されていますが私達学生にとつても又助産婦にとつても,これ以上の年数学問を必要としても減年減学は許されないことではないかと思います.何故ならば私達はあくまでも母,子,2人の生命を扱わなければなりません.助産婦数が不足だからといつて,現在の目先のことだけを考えて事を運んだならばどうなることでしよう.これによつて起るところの障害や危験が生ずる事は明かだと思います.これ等の防止の為にも大いに考えて見る必要が有ります.そのために先輩諸姉にだけ活動及び運動をまかせ,傍観しているのでなく,私達学生自身も大いに協力し,助産の向上の為にも一役買い又世間に対しても大いにP. Rする必要性があるものと思います.これまで低く見られていた助産婦もようやく認められつつある現在,将来の事を思うならば大いに頑張らなければなりません.
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