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お産の歴史(3)
地引 喜太郎
pp.62-64
発行日 1954年4月1日
Published Date 1954/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200595
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ホ.近世(續)
生兒にお湯を使わせることは,上下同じであるが將軍家又は大名などでは,邪気を拂うために,椰子のひ杓にて,虎の影を映した湯を引き,産婦が終はると,湯始めの祝いが行われたものである.
産衣は,足利義教の時から,儀式的に行われたが,白泥又は白箔にて鶴亀松笛などの紋所を描き,他は白もしくは空色にて,二色揃えるときは白を上にし,生兒着用の小袖は,腋を塞ぎ,小手袖(筒袖のこと)にするのであつた.
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