特集
座談会 無痛分娩は可能か
菅井 正朝
1
,
竹谷 アサヨ
1
,
竹内 繁喜
2
,
田中 美代
3
,
堀内 とし
4
,
森山 豊
5
,
木下 正一
1日赤産院
2東京築地産院
3慶応病院
4東京都開業
5横浜大学
pp.40-49
発行日 1954年1月1日
Published Date 1954/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200527
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北京の産科施設
木下 近頃無痛分娩の問題が脚光を浴びてまいりまして,非常に世間の話題になつておりますが,特に中共からの帰還者の方々の無痛分娩のお話に対して一般の関心が深いように存じます.その爲に助産婦さん方としてはこの問題についていろいろ詳しいことを知りたいというお気持があることを想像することができるのであります.今日は幸いにその方の御経験が深い菅井先生,それからそれだけではお話が一方に片寄りますのでアメリカであちらの無痛分娩の実際について永い間御経験を積んでお出でになりました竹内先生,このお二人の先生にお話を伺いたいと思います.そのお話は矢張り伺うことが一番の目的でありますが,それに対していろいろの立場にいられる助産婦さん,或は内地ばかりでこういう仕事をしておりました私共がいろいろ質問させて戴きますと,きつと読者の方々にもよい参考になると思います.
まず私から一寸お伺い致したいのですが,中共の世の中になりましてから非常に急速に革新されて,無痛分娩などもあちらでは今までなかつたものが,事新しく始められたと思います.私が想像するのにあちらの婦人達は今までは家庭分娩をしておつたと思いますが,最近ではそういうことはなくなつて多数の人達が産院に行つてお産するのでしようか?,一般の婦人がどの位家庭で分娩するのか,又どんな人たちが産院に入つてお産するのか,その点からお伺いしたいと思います.
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