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助産婦さんと社会
河崎 なつ
1
1参議院
pp.5-8
発行日 1952年8月1日
Published Date 1952/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200154
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婦人を職業人として国家が最初にとりあげたのは助産婦さんである。千年まえの記ろくにあるが,おそらく万事支那の制度にならつた千2百年もまえの奈良朝のころであろう。
もつとも紫式部だの,清少納言だの,和泉式部だの,赤ぞめえもんだのといつた,なだかいかたがたが,緑をもらつて宮中におつかえしたのは文学にすぐれていたからであり,また地方の郡長の娘で才能もあり,美しい人たちは,えらばれてウネメといつて,とくに儀式に奉仕する重い役目を果していた制度であつた。
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