連載 今月の深めたい理学療法周辺用語・第6回
プレゼンティーズム(presenteeism)
吉本 隆彦
1
Takahiko YOSHIMOTO
1
1昭和大学医学部衛生学公衆衛生学講座
pp.698-699
発行日 2024年6月15日
Published Date 2024/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203490
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はじめに
プレゼンティーズム(presenteeism)とは,主に産業保健や健康経営で用いられる概念で,就労者が職場に出勤はしているものの健康上の問題により労働遂行能力・生産性が低下している状態を指す[健康上の不調を抱えながら出勤すること(sickness presenteeism)と定義する考え方もある].労働者の健康問題による経済損失は,医療費・薬剤費やアブセンティーズム(absenteeism,欠勤・休業)よりもプレゼンティーズムの占める割合が高いとされている1).また,プレゼンティーズムはアブセンティーズムの予測因子ともいわれており,従業員の生産性向上に加えて,欠勤・離職予防の観点からもプレゼンティーズムの理解は欠かせない.
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