Close-up HADって何だろう?
疾患別のHAD—呼吸器疾患患者のHAD
髙橋 佑太
1
Yuta TAKAHASHI
1
1聖路加国際病院リハビリテーション科
キーワード:
呼吸器疾患
,
ADL
,
呼吸困難
,
アウトカム
Keyword:
呼吸器疾患
,
ADL
,
呼吸困難
,
アウトカム
pp.1335-1337
発行日 2023年11月15日
Published Date 2023/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203247
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はじめに
2006年度に疾患別リハビリテーション料が診療報酬制度に導入され,2013年の時点では呼吸器リハビリテーション料の算定割合は運動器リハビリテーション料,脳血管疾患等リハビリテーション料に次いで3番目に多いとされている1).その一方で,本邦における呼吸リハビリテーションの普及は不十分であり2),特に外来や在宅での呼吸リハビリテーションを提供できる施設は限られている.そのため理学療法士がかかわるのは,多くの場合は入院中の呼吸器疾患患者であると考えられる.
呼吸器疾患による入院患者はそのほとんどが何らかの原因による急性呼吸不全を呈しており,労作時呼吸困難をはじめとした自覚症状や入院環境などによって活動性の低下を余儀なくされる.その結果として ADL 能力の低下を生じる患者は多く,入院関連機能障害(hospitalization-associated disability:HAD)を念頭に置いた理学療法が患者の生活復帰に重要な役割を担うことになる.
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