学会印象記
—第6回日本小児理学療法学会学術大会—小児理学療法の行く末は
楠本 泰士
1
1東京工科大学医療保健学部理学療法学科
pp.324
発行日 2020年3月15日
Published Date 2020/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201839
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●過去にないテーマの学術大会
第6回日本小児理学療法学会学術大会が福岡国際会議場にて開催されました.今回のテーマは「障害を持つこども達の‘Fun’について考える」とし,大会長である奥田憲一先生(九州栄養福祉大学)の講演から始まりました.Funという言葉は,ICFの枠組みのなかに6つのFから始まる言葉を‘F-words’(Function,Family,Fitness,Fun,Friends,Future)として当てはめたものの1つで,Can Child(カナダ)のRosenbaum先生が障害をもつ子どもたちについてどのように考えるべきかを提唱した言葉で,小児分野では有名なものです.そのなかでもFunはICFのPersonal Factorsに当てはまり,各ポスター発表や2日目のシンポジウムでも子どもたち1人ひとりのFunについて考えさせる内容が例年より多くありました.患者さん,個々の活動性に注目し,尊重する姿勢が小児にかかわる理学療法士として,考えさせられる2日間となりました.
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