プログレス
在宅医療と画像伝送―訪問看護・在宅リハビリテーションの動画像を1例に
遠藤 晃
1
1北海道大学医学部附属病院医療情報部
pp.50-51
発行日 1999年1月15日
Published Date 1999/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105227
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1.はじめに
訪問看護や在宅リハビリテーションなどのいわゆる「在宅医療」の分野において,訪問先の患者の情報(症状)を病院内のスタッフと共有することは,それを診断や治療に役立てるうえで重要な事柄である.例えば,外傷など患者の表在性の病変を記録した写真ひとつとっても,撮影したものを病院へ持ち帰るのではなく,撮影すると同時にその写真(静止画)を伝送することで,リアルタイルで共有することが当たり前のこととして求められる.
一方,在宅でのリハビリテーションなどでは,関節の動きや歩行の状態といった,何らかの動きを伴うものが多く,伝送される画像としては,静止画だけでなく動画も含まれることになる.ここでは,画像診断を行うための前段階である「出先の患者宅から病院などの診療機関へ画像データを送る」作業,画像伝送について,現在の技術水準のなかで在宅医療に取り入れたとき,どのような問題が生じているかについて重点を置いて述べたいと思う.
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