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本号の特集は「理学療法士の卒後教育」である.卒後教育を大別すると,大学校教育法に基づく大学院教育と学術・職能団体,研究会,職場などでそれぞれの形態で行われているものがある.専門家として特定の資格を取得しても,日進月歩の社会にあっては,何らかの卒後教育を継続しなければ,社会のニーズに応えることができない.また,近年唱えられている根拠に基づいた最善の理学療法を提供するためにも,卒後教育は必須の活動となる.
小野氏・他には「大学院における理学療法学教育の現状と展望」と題して,これまでの日本の大学院における理学療法学教育関連の変遷を概観していただき,神戸大学大学院を例にとって課題と今後の展望を述べていただいた.青木氏・他には「日本理学療法士協会の生涯学習システム―新人教育を中心に」と題して,このシステムが導入された経緯とその後の活動状況について述べていただいた.今泉氏には「理学療法科学学会の現状と展望」と題して,本学会が主催している学術集会,学術誌発行,国際的な取り組みなどについて述べていただいた.佐藤氏には「セントオーガスティン大学大学院日本校の現状と展望」と題して,アメリカの大学の日本校の現状と展望について述べていただいた.特色のある授業内容の紹介とともに,卒後に技能を活かせるような環境づくりの必要性にも言及されている.常田氏・他には「病院における卒後教育の実践と課題」と題して,院内での卒後教育としての職場教育の実践を詳細に述べていただいた.石井氏・他には「関節疾患理学療法研究会の活動」と題して,本研究会の活動状況について述べていただいた.本号が発刊される9月には第1回の学術大会を開くとのことである.小野田氏には「脊髄損傷研究会の活動」と題して,本研究会の現状と展望を述べていただいた.脊髄損傷に関心が高い理学療法士が集まり,活発な情報交換が行われている.
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