学会印象記
―第14回 WCPT学会―その後のBridging Cultures
高橋 哲也
1
1群馬県立心臓血管センター
pp.908-909
発行日 2003年10月1日
Published Date 2003/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100910
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あれから4年…
「1999年に世界理学療法連盟(WCPT)学会が横浜で行われてから,もう4年が経ったのか…」などと前回のことを回想しつつ,ロンドン経由でバルセロナに入り,サグラダ・ファミリアやグエル公園などのカタルーニア文化を近くに感じながら,6月7日~12日までの第14回WCPT学会に没頭した.1951年に11か国で設立されたWCPTは,2003年には世界91カ国,25万3千人を超える理学療法士からなる非営利組織(NPO)となった.日本はアメリカ,イギリス,ドイツに継ぐ理学療法士数である.今回の学会では全世界から2,483の演題応募があり,2,000演題が採択され,そのうち日本からは200を超える演題が採択され,世界で最も多い演題登録数であることが高く評価されていた.日本の理学療法士が日頃の日常臨床をアートとして捉えながら,いかにそれをサイエンスとして確立しようと努力しているかを世界に示した学会でもあった.
Are these cultural differences?
1.開会式で教育講演?
開会式の真中あたりで神経生物学者のJavier de Felipe教授が30分ほどの教育講演を行ったが,「開会式なのに30分もしゃべるなんて」と少々困惑.内容は「人間の脳と動物の脳は何が違うのか」ということで,脳脊髄神経系の樹状突起にその問題を解く鍵がありそうだということだった.
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