けんさアラカルト
高齢者検査値の基準値
近藤 弘
1
,
大下 弘介
2
,
巽 典之
3
1大阪府立看護大学医療技術短期大学部臨床検査学科
2日野病院臨床検査室
3大阪市立大学医学部臨床検査医学講座
pp.369
発行日 2001年4月1日
Published Date 2001/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905783
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はじめに
高齢者についての明確な定義があるとは言えませんが,一般に65歳以上の人を“高齢者”と呼んでいます.近年,急激な高齢化が進んでいるわが国では,これらの高齢者が医療機関を受診したり,介護施設を利用する機会が増加しています.高齢者における疾患は,長期にわたり徐々に進行する,加齢による生理機能の変化により症状に乏しく発現が遅れる,複数の疾患に罹患する,などの特徴を持っています.また,高齢者は若年者に比べて長期間にわたる生活習慣による影響を強く受けています.このため,基準値に関する考えかたも一般的な健常成人の場合と同一であってはなりません.
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