検査データを考える
原発性アルドステロン症
岩崎 泰正
1
1名古屋大学医学部臨床検査医学講座
pp.1083-1086
発行日 2000年7月1日
Published Date 2000/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905567
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はじめに
ナトリウム(Na)やカリウム(K)などの血清電解質は体液の恒常性(ホメオスタシス)を維持するうえで重要な役割を果たしており,種々のホルモンによって極めて狭い範囲に厳格に調節されている.したがって,これらの検査値が正常範囲を逸脱する頻度は比較的少ないものの,ひとたび異常値を呈した場合には,背後になんらかの重大な疾患が存在すると考えて検索を進める必要がある.
本稿では特に血清カリウム値の低下をきたす疾患を対象として,原発性アルドステロン症を中心に,その類縁疾患の病態生理,ならびに鑑別疾患に関し概略を述べることにする.
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