増刊号 血液検査実践マニュアル
Part 1 総論
1.血液学の基礎知識
3)凝固・線溶因子とその調節機構 e)血管内皮の機能
高木 明
1
,
小嶋 哲人
1
1名古屋大学医学部保健学科
pp.661-662
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905412
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はじめに
血管内皮細胞は,血管内腔を覆い血漿成分の血管周囲組織への漏出を防ぐバリアと考えられていた1層の細胞である.しかし,最近では血圧の調節,血液凝固・線溶の調節,炎症反応の調節などに関与する多機能細胞であることが明らかとなってきた.本稿では,血管内皮細胞の産生するさまざまな生理活性物質(表)を通して,血管内皮細胞の役割のうち血液凝固・線溶調節機能を中心に概説する.
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