増刊号 病理組織・細胞診実践マニュアル
第III章 細胞診
4.細胞診断学各論
2)呼吸器
松本 武夫
1
1国立がんセンター東病院臨床検査部病理細胞診
pp.236-240
発行日 1998年6月15日
Published Date 1998/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903508
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はじめに
呼吸器のうちで細胞診断が求められる頻度の高い臓器は肺である.その理由として,肺癌の発生頻度が比較的高いことに加えて,気管支鏡下擦過,経皮的針生検,喀痰など比較的材料の採取が容易であることが挙げられる.
本来,細胞診断の最も重要なことは,標本中に悪性細胞があるかないかを見いだすことである.しかし,最近では限られたものであるが良性病変も細胞診で確認できる場合があり,さまざまな肺疾患に応用されている.今回は肺癌(一部の良性病変を含む)を中心として,その細胞形態を解説する.
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