検査の作業手順を確立しよう 微生物検査・3
その他の微生物検査
相原 雅典
1
1天理よろづ相談所病院臨床病理部微生物室
pp.379-382
発行日 1998年4月1日
Published Date 1998/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903390
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
現在わが国の微生物検査室においては,その機能のほとんどが細菌,真菌および一部のウイルスを検索することに費やされ,原虫や寄生虫は一般検査室や血液検査室で細々と行われているにすぎない.このような病原体検査の分業化は,検体種別による検査業務の区分で機能の合理化を図った結果であるが,同時に原虫や寄生虫病が戦後の復興とともに激減した社会背景も原因した.しかし,近年の世界的な交通網の整備による感染症のボーダレス化1)や,免疫能低下患者の増加による原虫や寄生虫感染の増加傾向により,検査室として再び原虫や寄生虫疾患に対し,より手厚い対応が必要となってきた.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.