増刊号 免疫検査実践マニュアル
各論
XIII.その他
2.コラーゲン
本村 光明
1
1佐賀医科大学内科学
pp.393-395
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902005
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細胞外マトリックスの骨格を成す主要な蛋白がコラーゲンであり,13種の型が報告されている.コラーゲンはプロコラーゲン遺伝子から転写されたα鎖ポリペプチド3本がヘリックス構造をとり,プロコラーゲンとして形成され,血中・細胞中のプロコラーゲンNペプチダーゼが作用することによりN末端領域・C末端領域が除かれる(図1).コラーゲンは他の細胞外マトリックスと多分子複合体を形成する.日常臨床ではⅠ型プロコラーゲンCペプチド(PIP),Ⅲ型プロコラーゲンNペプチド(PⅢP),Ⅳ型コラーゲン7Sドメインの測定が行われるが,血中ペプチド値の上昇が,プロコラーゲンの合成を反映するかどうかは議論が多い.確実にプロコラーゲン合成を知るにはmRNAの発現を検討することが必要となる.本稿ではプロコラーゲン遺伝子の発現について述べる.
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