検査法の基礎
定性検査の評価法
細萱 茂実
1
,
久米 章司
2
1山梨医科大学附属病院検査部
2山梨医科大学臨床検査医学
pp.297-302
発行日 1992年4月1日
Published Date 1992/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900995
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
サマリー
臨床検査の領域において,定量的な測定法に関する評価方法はある程度確立された状況にある.一方,定性検査については,手技が簡便であり検査自体があまりに日常的であるためか,ある意味では検査成績も粗野に扱われがちであった.しかし,臨床的有用性や利用頻度からみると,定性検査の評価・管理の重要性は定量検査に比べて優るとも劣らないことといえる.定性検査の評価法に関する検討が立ち遅れている原因のひとつとして,計数分類値である検査データの扱いが,計量値の場合と異なり標準偏差(SD)や変動係数(CV)などの適当な評価指標がない点が挙げられる.そこで,今回は定性検査,分類検査,半定量検査などの信頼性評価のためのデータ解析法や評価指標について,方法論の整理と提言を試みた.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.