技術講座 一般
尿蛋白定量検査の精度管理
水谷 博
1
,
松崎 頼子
2
,
藤森 勲
2
1豊岡村健康管理センター
2県西部浜松医療センター検査部
pp.753-758
発行日 1991年8月1日
Published Date 1991/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900783
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サマリー
精度管理の基本は,誤差因の解析とその除去にある.その過程を介して測定法が改良されていく.尿蛋白定量検査の精度管理もまったく同様である.ここでは,静岡県精度管理調査結果の解析と比濁法誤差因の解明を中心に,精度管理の技術を解説した.
尿蛋白定量検査がかかえる精度の問題は,尿蛋白組成の多様性によって生じている.色素法採用率の漸増は,比濁法に比して誤差因が少ないことに起因する.その結果として施設間格差は縮小していった.しかしながら,測定法と較正用物質の統一化が行われても,所期の目標を達成することはできない.基本的な測定技術の安定化をないがしろにしてはならない.
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