技術講座 微生物
炭酸ガス培養法
相原 雅典
1
,
酒井 美智子
1
1天理よろづ相談所病院臨床病理部
pp.1575-1578
発行日 1990年12月1日
Published Date 1990/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900458
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
サマリー
臨床検査室における起因菌の検索範囲は,最近の検査法の進歩・改良により著しく広がり,これまで検出困難であった特殊な培養環境を必要とする多くの細菌までも検索対象とされるに至った.このような傾向は今後ますます進み,これまで起因菌不明として葬り去られた「感染症の暗黒の部分」に光がともされていくことになろう.
新しい病原菌と接するには,栄養環境の見直しとガス環境の調整が不可欠である.この二つの因子はそれぞれ別個に調整されることが多いように思われるが,菌の代謝を考えるうえで切り離せない条件である.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.