増刊号 血液・尿以外の体液検査法
15 腹水
D.微生物学的検査
森 伴雄
1
1三井記念病院中央検査部
pp.749-752
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900216
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はじめに
健常人でも腹腔に通常20〜50mlの漿液が存在し,腹腔内臓器の運動の潤滑油的な機能を果たしている.腹水は各種の病的状態で多量の貯留をきたし,その出現機序により一般に漏出液と滲出液とに大別され,さらに外観から膿性,血性,乳び性,脂肪性,胆汁性,粘液性に分類される.感染性の腹水は急性化膿性腹膜炎,結核性腹膜炎などのときに出現する.ここでは,腹水の微生物学検査について述べる.
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