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解答と解説
pp.523
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209323
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病理組織学的検査においては,病理診断に必要な所見を得ることを目的として,各種染色法が選択され実施されています.その各種染色法の中には,銀液を用いた染色法が表1のように数種類あり,それぞれ使用する銀液の違いを理解し,染色目的と染色時の注意点を把握しなければなりません.
各種銀染色では,染色前の準備段階として,ホルマリン固定パラフィン包埋(formalin-fixed paraffin-embedded:FFPE)標本の薄切切片の厚さが重要となります.糸球体基底膜の微細構造変化を捉えるために用いられるPAM(periodic acid methenamine silver)染色では,1〜2μmと,限りなく薄い切片が必要となります.また,細網線維の走行を確認する渡辺の鍍銀染色,神経原線維変化やアルツハイマー病で生じる老人斑(アミロイドβ)の検索に用いられるBodian染色では,通常の切片(3〜4μm)よりも厚く,約8μm切片が必要となります.
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