書評
医療者のための 成功するメンタリングガイド
青島 周一
1
1医療法人社団徳仁会中野病院薬局
pp.620
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208393
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関係性の内で垣間見る学びの姿
僕は書店が好きだ.書棚にずらりと並ぶ本の背表紙を眺めているだけで,新しい世界との出会いの予感に胸が躍る.装丁に惹かれた書籍を実際に手に取って,ゆっくりとページをめくってみると,紙面に並ぶ言葉たちを通じて自分の知らない景色を垣間見ることができる.手に伝わってくる本の重量は,それが大きなものであれ,小さなものであれ,重さを超えた概念の質量を宿している.
一冊の本との出会いは,物の見方や考え方を大きく変えることがある.その変化の過程に能動性,あるいは主体性というような意識や感覚はなく,ただ自分と本との関係性だけが世界を編み変えていく.このような経験こそが質の高い学びを駆動する一つのきっかけなのかもしれない.
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