増刊号 採血のすべて—手技から採血室の運用まで徹底解説
Ⅱ 採血の実際
採血器具の選択—ホルダー,注射器,翼状針など
大西 宏明
1
1杏林大学医学部臨床検査医学
pp.222-226
発行日 2020年3月15日
Published Date 2020/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207910
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はじめに
静脈採血に用いられる器具・用具には,採血針,採血用ホルダー,注射器,採血管をはじめとして,消毒綿や駆血帯,分注器材,腕枕などさまざまなものが含まれる.それぞれにさまざまなサイズなどの種類があり,またメーカーによっても少しずつ特徴が異なるため,目的・状況に応じて適切な器具を使う必要がある.そのなかでも,ホルダーと注射器の使い分け,および採血針と翼状針の使い分けについては,採血法の選択にかかわるため,特に重要である.
2019年3月に発行された最新の標準採血法ガイドライン(GP4-A3)では,採血器具を紹介する章の後に,新たに採血法の選択に関する章を設けている1).本稿では,特に重要となるホルダーと注射器の使い分け,および採血針と翼状針の使い分けについて,主にガイドラインの内容に沿って解説する.また,その他の器具・用具についても注意を要するものを取り上げて解説する.
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