臨床検査のピットフォール
髄液検体の取り扱い方,細胞診塗抹標本作製時のピットフォール
大田 喜孝
1
1国際医療福祉大学福岡保健医療学部医学検査学科
pp.145-149
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207485
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はじめに
脳脊髄液(髄液)は常に脳脊髄組織に接してくも膜下腔を循環しており,中枢神経系の病態を捉えるうえで格好の検査材料となる.しかし,髄液細胞はことのほかデリケートで壊れやすく,採取した髄液中の細胞変性速度は極めて速い.そのため,体腔液や尿などと同様の細胞塗抹法では細胞所見の詳細を十分に反映することができない.本稿では髄液細胞塗沫標本作製過程におけるピットフォールについて紹介し,その対応策について詳しく解説する.
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