書評
病歴と診察で診断する感染症—System1とSystem2
岸田 直樹
pp.1281
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207406
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研修医必読!感染症の苦手意識が短時間で吹っ飛ぶ!
「病歴と診察で診断する」と聞くと「そんな必要があるのか?」と思うのは無理もない.なぜならば,今の時代,さまざまな検査が発達しており,病歴・身体所見などなくてもうまくいくと感じることが意外に多いかもしれないからだ.確かに検査は病歴・身体所見よりもクリアカットに見えやすい.が,検査の解釈に感度・特異度の理解は必須であり,検査にも限界はあることは肝に銘じなければならない.
しかし,それでも病歴・身体所見よりも「わかりやすい」と感じてしまうのも仕方がないほど,今日,優れた検査は多い.CRPも悪者のようにいろいろ言われるが,評者も「研修医の下手なプレゼンテーションを聞いているくらいであれば,CRPの方が何倍も役に立つな」と若干の皮肉を交えて指導を行っているくらいである.……半分以上,真にそう思っている.
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