FOCUS
微生物検査室をもたない検査室に必要な微生物検査の知識
中村 久子
1
,
木村 聡
2
1昭和大学横浜市北部病院臨床病理検査室
2昭和大学横浜市北部病院臨床病理診断科
pp.834-837
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207286
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はじめに
2016年に「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」が策定され,薬剤耐性菌の対策に国を挙げて取り組む姿勢が求められるようになった.しかし,AMR対策の要となる微生物検査室が,度重なるコストダウンの圧力で外注化されるケースも少なくない.外部委託に伴う大きなデメリットは,常在菌や弱毒菌による感染の見逃し,結果報告の遅延,主治医にしか情報が行かないことによるアウトブレイク把握の困難性などがある1).しかし,たとえ微生物検査室がない不利な条件であっても,感染対策に携わるスタッフは微生物検査の結果と向き合わなければならない.本稿では微生物検査が専門ではない臨床検査技師のため,特に迅速な対応と対策が求められる薬剤耐性菌についてお伝えする.
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