増刊号 感染症クイックリファレンス
薬剤
ポリペプチド系
小阪 直史
1
1京都府立医科大学附属病院薬剤部・感染対策部
pp.382-383
発行日 2018年3月15日
Published Date 2018/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207155
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コリスチン(colistin:CL)
◎作用機序
CLがグラム陰性菌の外膜に結合することで,外膜に存在するアニオン性のリポポリサッカライド(lipopolysaccharide:LPS)分子とCLとの間の静電的相互作用により細菌外膜の安定性が低下する.さらに,負の電荷をもつLPSにおいてCL自体がCa2+およびMg2+に置き換わることで,細菌外膜に局所的な障害を起こす.このような作用により細菌細胞表層の透過性が上昇し,細胞内物質が流出することで抗菌作用を示す.
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