増刊号 感染症クイックリファレンス
原因微生物
嫌気性菌
Fusobacterium spp.
品川 雅明
1
1札幌医科大学附属病院検査部
pp.262-263
発行日 2018年3月15日
Published Date 2018/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207107
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学名 Fusobacterium spp.(フソバクテリウム属菌)
和名 なし
◎性状と特徴
Fusobacterium spp.は,非芽胞形成のグラム陰性偏性嫌気性菌であり,21の種,7の亜種が登録されている(2017年12月現在)1).属名の語源は,ラテン語のfusus(紡錘状)の小桿菌である.
①培養
Fusobacterium spp.は,Bacteroides spp.やPrevotella spp.と同様に“厳密な意味での偏性嫌気性菌”に属し,酸素濃度0.05%以下の環境でのみ,固形培地表面に発育できる細菌である2).そのため,検体採取から培養開始までに厳密な対応を取らなければ検出率に影響する.ブルセラHK寒天培地上で,35〜37℃,2〜4日間で集落が確認できる.
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