FOCUS
海外での臨床検査技師資格
坂本 秀生
1
1神戸常盤大学保健科学部医療検査学科
pp.816-819
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206917
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はじめに
病院での検査というと,皆さんは何を思い浮かべるだろうか.本誌の読者は臨床検査を想定する方が多いと思うが,一般の方はX線検査などの画像検査を思い浮かべるかもしれない.人々は自身の知識範囲内で判断を行うため,一般の方が臨床検査以外の検査を先に思い浮かべることも当然だろう.
では,臨床検査というと今度は何を思い浮かべるだろうか.血液検査,病理検査,一般検査などの検体検査と,心電図検査や超音波検査などの生理検査を思い浮かべると思う.このイメージは日本や一部のアジア地域では正しいが,米国や欧州などでは当てはまらない.米国や欧州をはじめとする多くの国々では,臨床検査とは“検体検査”のみを意味する場合がほとんどである.
日本で臨床検査技師になるためには,国家試験に合格し,厚生労働省の臨床検査技師名簿に登録をする必要がある.日本のように厳格に臨床検査技師免許の発行を行っている国もある一方で,所定の課程を修了し申請をすればよい国,政府が認めた学術団体が発行する認定証があれば臨床検査技師となれる国など,臨床検査技師になる形態は国によって異なる.
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