オピニオン
チーム医療における救急検査技師の役割
福岡 京子
1
1地方独立行政法人りんくう総合医療センター中央検査部
pp.72-73
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206728
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昨今,チーム医療の重要性が叫ばれ,臨床検査技師もその一員として参画し活躍している.患者を中心としたNST(nutrition support team)やICT(infection control team)をはじめ,診療現場の一員としての病棟臨床検査技師や救急検査技師,また,医師やその他スタッフからの検査相談や問い合わせ対応,患者に直接行う検査説明などもチーム医療の一環であり,非常に多岐にわたる.そこで今回は,私がかかわる救命救急センターでの救急検査技師について紹介し,その役割について私見を加えて述べてみたい.
当院の救命救急センターは,いわゆる患者にとって最後の砦といわれる三次救急対応施設で,一次二次救急では対応できない重篤な疾患や多発外傷患者などが搬送される.院内PHSで患者搬入の知らせを受けると,医師や看護師とともに患者が搬入される初療室へと足早に向かい,患者の受け入れ準備に取りかかる.このような現場で思い浮かべる検査技師の業務は,“患者の血液検体を受け取り,適切なスピッツに分注して検査室へ搬送する”ではないだろうか.しかし,それだけでは救急検査技師とはいえない.では,救急検査技師の役割とは何だろうか?
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