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あとがき・次号予告
高木 康
pp.644
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206500
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あとがき
7月といえばまず,七夕(タナバタ)が頭に浮かびます.天の川を挟んで織姫と牽牛が1年に一度会合する夜であり,短冊に願いごとを書き,葉竹に飾った幼い日々の記憶が蘇ります.あのときの“願い”は叶ったのでしょうか.このような風習は江戸時代から始まったもので,日本独自のものだそうです.日本人の“夢・願いを文字にして神仏に託す”心情は,起請文や書き初めなどいろいろな形で残されています.素晴らしい風習ですので,これからも大切にしていきたいものです.
7月号をお届けします.今月号も興味深く,臨床検査の実践に役立つ論文が満載です.ウイルス肝炎に関する「病気のはなし」と「技術講座step up編」での造影超音波による肝腫瘍の診断を読むと,肝疾患の診療が把握できます.「技術講座」の血球計数検査では偽高値と偽低値例が例示され,「臨床検査のピットフォール」では日常検査に導入された自動血球計数装置での髄液・体腔液での注意点が解説されています.また,西成活裕氏と山藤賢氏の対談も興味深く読ませていただきました.目的の実現のために,あえて今マイナスをとるほうが将来的にプラスになる“科学的ゆとり”をもつことがかえって時間を短縮するという「渋滞学」は,いつの世にも職場にも必要な考え方で,参考になります.
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