技術講座 病理
—step up編—免疫染色におけるメラニン色素脱色法の改良
百瀬 正信
1
,
太田 浩良
2
,
羽山 正義
3,4
1信州大学医学部附属病院臨床検査部病理検査室
2信州大学保健学系検査技術科学専攻生体情報検査学領域
3信州大学保健学系検査技術科学専攻病因・病態検査学領域
4丸子中央病院臨床検査部病理検査室
pp.1128-1133
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206232
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Point
●メラニン色素が沈着する悪性黒色腫の免疫染色を行う場合,アルカリフォスファターゼ-ニューフクシン発色法やギムザ(Giemsa)染色で後染色を行い,抗原陽性部位とメラニンを区別する方法がある.
●多量のメラニン色素が沈着する組織に対する免疫染色では,過酸化水素法が有効とされてきたが,漂白に24時間程度要することがある.
●加温過酸化水素法は,55℃で2時間以内に漂白を完了させることが可能であり,悪性黒色腫の診断で用いられるHMB45,MART-1,S-100の免疫染色に対応可能である.
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