ワンポイントアドバイス
効果的な図表の書きかた—(1)中身が大事
三浦 裕
1
1福島医大病院検査部
pp.476
発行日 1989年5月1日
Published Date 1989/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205585
- 有料閲覧
- 文献概要
Tさん
その後元気でがんばっておられるようでなによりです.これまで一所懸命やってきたデータがだいぶ集まったので,それらをまとめて論文にし,雑誌に投稿するというお手紙を読んでうれしくなりました.卒業してから初めてのことですね.それで効果的な図表の書きかたを教えてくださいということですが,「効果的な…」といわれるとこれがなかなか難しいのです.でも,あなたにとって初めてのことなので,まず図表の作成で基本的に大事なことは何かということから書くことにします.
第1は直接図表のことではなく論文の中身についてです.つまり,「問題は何か,方法は何か,観察したもの(証拠)は何か,それをどう考えるか,そして結論は何か」という論理鎖を自分自身が明確に把握しているかどうかを自分でチェックすることがもっとも大事なことと思います.これによって必要なデータ,削るべきデータの区別がつき,自然に必要な図表が浮かび上がってくるものです.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.