マスターしよう検査技術
嫌気性培養法
渡辺 邦友
1
,
上野 一恵
1
1岐阜大学医学部付属嫌気性菌実験施設
pp.171-174
発行日 1989年2月1日
Published Date 1989/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204865
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臨床材料から偏性嫌気性菌を分離するには,材料を塗抹した平板培地を嫌気性条件下で培養すること,すなわち嫌気性培養を行うことが必要である.嫌気性培養法には,嫌気性ジャーを用いる方法,嫌気性グローブボックス法,ロールチューブ法(ガス噴射法ともいう)がある.後の二つの方法が,より厳密な嫌気性条件下での培養が可能であるが,病巣から正しく採取され,正しく検査室に輸送された検査材料であれば,嫌気性ジャー法も,臨床上重要と考えられる嫌気性菌の分離においては,これらと差異はない.また,近年,ジャーの代わりに透明な袋を利用したGasPak Pouch,アネロメートなど簡易培養法のセットが市販され,非常に便利になった.
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