臨床生理検査と技術 わだい
テレメーター心電図
佐藤 忠一
1
,
武者 春樹
1
1聖マリアンナ医科大学第2内科
pp.411
発行日 1987年4月15日
Published Date 1987/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204065
- 有料閲覧
- 文献概要
テレメーター心電計は,現在,CCUにおける不整脈監視をはじめとして,心筋梗塞後のリハビリテーション時の管理や運動負荷試験など,院内患者のモニターとして広く用いられている1).テレメーター心電図については,研究的には1930年代からいくつかの試みがあるが,1957年,N. J. HolterらがRadioelectrocardiographyとしてその臨床使用の第一歩を踏み出した.現在のHolter心電図システムもテレメーターとテープレコーダーの組み合わせから出発していることは,よく知られている.テレメーター心電図の効用として,CCUにおける急性心筋梗塞患者の不整脈監視では,warning Arrhythmiaの早期発見が可能となり,心筋梗塞急性期の不整脈死を著しく減少させるのに役だった.現在では,コンピューターの小型化に伴い,各種不整脈の自動診断装置を内蔵した小型テレメーター・モニタリング装置が開発され3),広く臨床に用いられている.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.