検査法の基礎理論 なぜこうなるの?
中心静脈圧とその測定理論
徳地 孝一
1
,
隅田 幸男
2
1国立療養所神奈川病院循環器科
2国立福岡中央病院心臓血管外科
pp.212-218
発行日 1980年3月1日
Published Date 1980/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202015
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中心静脈圧(central venous pressure;CVP)の測定は,呼吸循環器系の重症患者の診断,治療,管理にとって重要な情報を与えてくれ,またその測定方法も簡単で,今日広く臨床に普及している.
中心静脈とは,右心房ならびにこれに近い上下大静脈を意味する臨床生理学的な呼び名である.実際には,横隔膜より上の下大静脈から,左右の腕頭静脈までを指す(図1).CVPとは,上下大静脈が右心房に流入する流入圧のことで,一般には,カテーテル(血管内に挿入する細い管)を経静脈的に中心静脈まで進めて,カテーテルを通じて測定した内圧のことである.
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