最近の検査技術
悪性腫瘍とCarcinoembryonic Antigen
伊藤 忠一
1
,
中村 悟
1
1岩手医科大学中央臨床検査部
pp.173-178
発行日 1980年2月1日
Published Date 1980/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202005
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Carcinoembryonic antigen(CEA)は1965年,Goldら1)によって大腸癌組織より抽出された分子●約20万の糖蛋白である.発見された当初は内胚葉系の消化器癌及び胎児消化管上皮に特異的に存在する抗原性物質と考えられたのでcarcinoembryonic antigenと名付けられた.しかし,その後の研究により良性疾患や健常者の血清中にもかなりの率でCEAが検出されることが明らかになり腫瘍特異抗原ではなく,現在では腫瘍関連抗原として考えられている,AFPとともに日常臨床検査化されている代表的な腫瘍関連抗原である.
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