おかしな検査データ
クロール値が0mEq/l?140mEq/l??
村川 和枝
1
1虎の門病院臨床化学検査部
pp.270-271
発行日 1979年3月1日
Published Date 1979/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201812
- 有料閲覧
- 文献概要
当部のクロール測定はクロライドカウンターによる電量滴定法を採用していて,新,旧3台のクロライドカウンターがある.それらを仮にNo.1,2,3とする.ある日No.1のカウンターで血清試料を測定すると140mEq/l近い値がしばしば出現する.クロールの正常値は101〜109(105)mEq/lで極めて狭い範囲にあり,患者が何らかの原因で体液のバランスを崩していても血清でこのような高値にはほとんど遭遇しない.だがNo.2のカウンターには特別の変化,差異は認められない.そしてまた,No.3のカウンターで同一試料を測定すると,驚くべきことに"0"という数字を表示するのみでカウントしないという現象にぶつかった.これらはいったい何を意味するのだろうか?
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.