増刊号 超音波×病理 対比アトラス
3章 甲状腺・副甲状腺
18 副甲状腺癌―50歳代女性
廣川 満良
1
,
山尾 直輝
2
,
鳥本 多恵子
2
1隈病院病理診断科
2隈病院臨床検査科
pp.1028-1030
発行日 2014年9月15日
Published Date 2014/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543104438
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症例の概要
50歳代,女性.健診で甲状腺腫瘍を指摘され,当院を紹介された.触診にて,甲状腺右葉下極に硬い結節性病変を触知した.超音波検査にて,甲状腺右葉下極に34×22×15mm大,形状は不整で辺縁が分葉状,内部エコーレベルの低い結節性病変がみられた.穿刺吸引細胞診では,副甲状腺由来の腫瘍が考えられた.生化学検査では,遊離サイロキシン(FT4):1.24(0.7~1.6)ng/dL,甲状腺刺激ホルモン(TSH):0.876(0.3~5.0)μIU/mL,サイログロブリン:8.0(0~35)ng/mL,抗サイログロブリン抗体(TgAb):≦28.0(0~39.9)IU/mL,i-PTH:117pg/mL(15~70pg/mL),カルシウム:11.5mg/dL(8.2~10.2mg/dL)であった.副甲状腺癌の診断にて,甲状腺右葉切除術が行われた.
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