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あとがき・次号予告・ラボクイズ正解者
手島 伸一
pp.566
発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103207
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東日本大震災が起こって2か月が経ちました.地震,津波に加えて原子力発電所からの放射線被曝など,いまだかつて経験したことのない災害に対し,私のような直接被災していないものも心が萎えてしまいがちです.そのようななかで,本号の“被災地リポート”(安東由喜雄氏)にあるように,私のまわりにも支援に身を挺している皆様がおられることに,一つの光明を見つけています.1日も早い復興を祈っております.そして“オピニオン”で佐守友博氏が訴えておられますが,「今回起きた目に見える危機を乗り越えることで,目にみえていない危機も一緒に乗り越えれば」と考えます.
今月号では,“技術講座”の一つとして,“尿試験紙法における異常反応への対応”を取り上げました.試験紙の原理,特異性を理解した上で検査に当たり,確認試験をすることによって,偽陽性,偽陰性反応をつかまえることの大切さを教えていただきました.しかし,検査科の立場では,尿検査時に薬剤を使用しているかの既往はなかなかわかりません.検査科から提出されたデータに対して臨床医も薬剤の影響を十分考慮して利用するよう,臨床医に働きかけることも必要だと感じました.そのような,検査科と臨床医とのお互いの知識や技術のフィードバックを心がけたく思います.
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