増刊号 免疫反応と臨床検査2010
I 総論―免疫反応の基礎
E イムノアッセイの精度管理
2 血液型精度管理サーベイとは
石井 規子
1
1昭和大学病院輸血部
pp.801-805
発行日 2010年9月15日
Published Date 2010/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102896
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はじめに
血液型の判定作業には,基本的な手技で検査を行い,赤血球凝集の有無を判定するステップと,その反応がどの血液型にあてはまるのかを判断するステップがある.正確な血液型判定にはこの両方のステップが正しく行われることが必要である.そのため精度管理サーベイでは,いわゆる正常検体(通常遭遇する血液型)を正しく判定できているかどうかを調査することを目的とする場合と,正常でない反応(亜型や不規則抗体保有検体)の判定能力とその反応についての解釈,問題解決能力を調査することを目的とする場合がある.サーベイの実施方法には,精度管理調査用の検体であることを明記した試料を配付し,その結果を回収するオープン調査と,精度管理調査用の検体であることを伏せて調査検体を紛れ込ませ,日常の検査と同じように検査した結果を回収するブラインド調査がある.
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