Laboratory Practice 〈生化学〉
糖尿病の病態に応じた血糖コントロールマーカーの選択―血清グリコアルブミン測定が有用な病態について
古賀 正史
1,2
1近畿中央病院
2近畿中央病院健康管理センター
pp.1325-1329
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102662
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はじめに
主な血糖コントロールマーカーとしてグリコヘモグロビン(HbA1C)および血清グリコアルブミン(GA)がある.HbA1Cは過去1~2か月間の血糖状態を反映するが,急速な血糖変化する病態や貧血・異常ヘモグロビンなどの疾患では必ずしも実際の血糖コントロール状態を反映しない.一方,血清GAは急激な血糖変動を反映し,ヘモグロビン(Hb)の代謝異常の影響を受けないが,アルブミン代謝異常の際は異常値を示す.今回,病態に応じた血糖コントロール指標の使い分けについて,血清GA測定が有用な疾患・病態を中心に概説したい.
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